制度完了
制度完了の概要
年金としては受け取れませんが、将来分の特例年金に相当する額を一括して特例一時金として受け取っていただくこととなります。
年金による支給に代えて、将来分の特例年金の現価相当額を、一括して一時金として支給するものです。
平成26年度から27年度にかけて行った一時金選択推進の結果、年金受給者の86%の方に一時金を選択いただき、年金受給者が大幅に減少しました。また一人当たりの年金支給額も少額となってきました。
一方で、このまま年金支払いを継続した場合は、平成100年頃まで制度を継続しなければならず、事務コスト等の経済的な面からも制度を存続させることが不合理となってきました。
そこで、年金給付に代えて一時金を支給し特例年金の給付を前倒して完了(終了)しようというものです。
農林年金について「財務諸表・行政コスト計算書」をご覧ください。
平成14年の厚生年金の統合にあたっては大幅な人員削減、給与水準の切り下げを行いました。また特例年金自体の給付水準の切り下げ(平成16年度)や保有していた福祉施設の売却(平成19年度)など財政対策も行ってきました。
また日常的にも運営経費の圧縮・削減に努めています。
制度完了に向けた取り組みについては、農林年金の財政を支えている農林漁業団体を中心に検討組織を全国に設置し、協議を重ねてきました。また、年金受給者の組織である農林漁業団体退職者連盟(農林年金受給者連盟)との協議も適宜行われてきました。
一方で特例一時金の対象となる未裁定者は全国に50万人以上おられ、すでに農林漁業団体を離職している方も多く、なかには住所未登録の方もおられることから、検討段階で未裁定者全員に郵便等で直接情報の提供を行うことは経費面も含め物理的に困難な状況でした。
このような状況から、未裁定者の皆様に対しては、適宜広報誌(のうりんねんきん広報・季刊)を全農林漁業団体にお送りするとともに農林年金ホームページに掲載することで周知に努めてきました。また、農林年金理事長の諮問機関である「農林年金運営委員会(委員20名)」に職員代表4名の方にご出席いただきご意見をうかがってきました。
法改正により、農林年金の対象となるすべての方について、施行日(令和2年4月1日)以降の特例年金に代えて特例一時金が支給されることとなりました。
平成26年10月から一時金請求の対象となった方については、86%を超える方から一時金の請求をいただいております。