特例一時金の手続きについて

昭和54年以前に旧制度の退職一時金を受けた方について(一時金返還)

 昭和54年以前に農林漁業団体を退職した際に、農林年金から退職一時金を受給した方は、受給した退職一時金に所定の利息を加えた額を返還していただくことで特例一時金を受けることができるようになる場合があります(下記「返還の対象者と返還額は」参照)。ただし、個別ケースによっては、退職一時金の返還額が特例一時金額を上回り、特例一時金がゼロ円となる(受け取れない)場合があります。この場合は、特例一時金の請求案内は行いません。

昭和54年以前に受けた退職一時金の返還方法(いずれか一方を選択)

  1. 特例一時金の決定から一年以内に一括して返還する
  2. 支給される特例一時金で全額控除して返還する

昭和54年以前の退職一時金とは。その返還理由等は

退職一時金とは

 退職一時金は、昭和54年12月31日までに組合員期間が1年以上20年未満であった方が退職した場合に支給されていました。ただし、支給される金額は、退職一時金額から将来受けることになる通算退職年金の財源を控除して、残額がある場合に支給することになっていました。

 なお、一定期間(昭和53年5月30日までに退職した方)は、本人の希望により通算退職年金の財源を残さずに退職一時金全額を受けられる仕組みで、当時は多くの方が受給しました。

返還の対象者と返還額は

 昭和60年の法律改正により、年金額の計算式は、退職一時金を受けた方(下記1のア、またはイに該当する方)と退職一時金を受けていない方とも、同じ計算式に改められました。

 このため法令の定めにより、受給した退職一時金は利息を付して返還することとされました。

  1. 返還の対象者(次のいずれかに該当する場合)
    1. 退職一時金の全額を受給したが、その後に農林年金の組合員資格を再取得した結果、通算した組合員期間が20年以上となった場合(退職一時金全額受給期間も年金の算定基礎期間になる)
    2. 退職一時金の一部を受給した場合(将来の通算退職年金の財源を残した場合)
  2. 返還額

     返還額は、受給した退職一時金に利息を付した額です。利息は、退職一時金を受給した月の翌月から平成14年3月までの期間について、付利期間に応じて5.5%または4.0%の利率となっています。

返還理由は

 返還理由は、年金制度は掛金とその運用益で賄う仕組みであることから、年金の財源全額を農林年金に残していた方と退職一時金を受けた方の取り扱いを公平にするため、受給した退職一時金に利息を付した金額を返還していただくこととなったものです。

返還方法等

  1. 返還義務は、特例一時金を請求して生じる仕組みですので、年金未裁定者の場合、特例一時金を請求しなければ返還義務は生じません。
  2. 農林年金は、平成14年に厚生年金と統合して3階部分の特例年金(厚生年金の10%程度の上乗せ年金)を支給する制度になりました。統合前は年金から控除する方法を選択した場合、返還額を1階・2階・3階部分の全体から控除する仕組みでしたが、統合後は3階部分のみから控除する仕組みになりました。
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